目次

ニューラルネットワーク

Recurrent Neural Network and Rapidly-exploring Random Tree Path Planning Adaptable to Environmental Change

現在まで,ロボットのパスプランニングに関する数多くの手法が提案されています. その一つであるRRT(Rapidly-exploring Random Tree)は,ランダムにばらまいたノードを繋げて経路を生成します. しかし乱数を用いるため,同一の始点と終点の組に対して生成される軌道が毎回変動してしまう問題があります.
一方,ニューラルネットワーク(NN: Neural Network)を利用して軌道生成を行う手法では,学習後に高速に軌道を生成でき,また,同一の始点と終点の組に対して同一の軌道を生成することができます. しかしこれらの手法では,学習のために教師つきデータを大量に用意する必要があります.
これらの問題を解決するために,メタヒューリスティクス手法(RRT)と NN を融合して用いるパスプランニング手法を提案しています. 具体的には,リカレントニューラルネットワークの一種であるLSTM(Long short-term memory)を用いて,軌道の始点から終点に向かってノードを作成していくことで軌道生成を行います.

RRTとlstmを用いた経路生成

現在は,二次元環境を対象にシミュレーションを行っています.
初めに,Map1〜10の任意のスタート・ゴールゾーン中の始点と終点の組に対してRRTを用いて大量に経路を生成します. 次に経路の選別を行い,データセットを作成します.その後,LSTMを用いて学習を行います.

この手法によって生成される経路は準最適な経路であり,他の最適化手法と組み合わせて用いることによって,より最適な経路生成が可能になると考えています.

未知環境に対する再学習

学習環境からかけ離れた未知環境での経路生成時には成功率が下がってしまう結果となります. そのため,学習済みモデルの重みを用いて再学習を行うことにより,小規模なデータセットで素早く再学習を行います.