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次世代スマート産業ロボット

改質MR流体を用いるパラレルグリッパ

Parallel Gripper Using Reformed Magnetorheological Fluid

MRα流体グリッパは様々な形状の対象物の把持が可能である一方,把持するために対象物に対して押し当て動作が必要です.すなわち壊れやすい対象物の把持が不得意です.そこで本研究ではMRα流体グリッパを小型化し,平行チャックに組み込みました.MRα流体グリッパでは磁界発生源として電磁石を使用していましたが,小型化に適していないため「永久磁石の移動機構」を開発しました.また,柔軟膜の表面には梨地処理を施し,対象物との張り付きを低減し,開放性能を向上させました.

2015国際ロボット展でのデモンストレーションの様子


様々な形状の対象物の把持

パラレルグリッパでは従来のMRα流体グリッパで把持不可能な複雑な形状の対象物を把持することが出来ます.例えば,みかんや,ペットボトルなどの柔らかい対象物や,メガネ,フィギュアなどの複雑な形状の対象物の把持が可能になりました.

図:複雑な形状の対象物を把持する様子
  
津上 祐典, 西田 健, ''改質MR流体を用いるパラレルグリッパの開発,'' 第34回日本ロボット学会学術講演会, 山形大学,Sep. 2016.
Y. Tsugami, T. Barbié, K. Tadakuma, T. Nishida''Development of Universal Parallel Gripper Using Reformed Magnetorheological Fluid,'' Proc. of The 2017 Asian Control Conference, Gold Coast, Australia, Dec. 17-20, 2017.